中小企業診断士の試験、マーケティング、動画制作、地域の魅力について記録を残しています

コンバージョン率最適化(CRO)で収益アップする4つの手順

コンバージョン率最適化(CRO)で収益アップする4つの手順

こんにちは!グシオです。

ホームページの運営では、目標を立て、目標達成のためにPDCAを回して改善していくことが大切です。商品購入やお問い合わせフォームの送信等のアクション(コンバージョン)を効果的に増やすための取り組みとして、コンバージョン率最適化(CRO)があります。この記事ではコンバージョン率最適化(CRO)に取り組む方法を解説します。

関連記事:『【2022年最新】ホームページの分析・改善に使えるオススメ無料ツール

コンバージョン率最適化(CRO)とは

イメージ図

コンバージョン、コンバージョン率

コンバージョン(Conversion)とは、ホームページの運営者が目標として設定した行動をユーザーがすることです。「成果」や「CV」ということもあります。商品購入や資料請求、求人の申込みなどをコンバージョンとして設定する場合が多いです。

コンバージョン率(Conversion Rate)とは、ホームページに訪れたユーザーが、どの程度コンバージョンに至ったのかを表す数値です。「CVR」ということもあります。たとえば100人が商品購入ページを見て、そのうち1人が商品を購入したとしたらコンバージョン数(CV)は1、コンバージョン率(CVR)は1%になります。

コンバージョン率最適化(CRO)

コンバージョン率最適化(Conversion Rate Optimization)とは、ホームページの構造や導線経路全体を改善してコンバージョンの費用対効果を高め、収益に結びつけるための施策です。「CRO」ということもあります。

少し古いデータですが、2018年のForresterの調査によれば、企業の90%がCROは組織の戦略的目標を達成するうえで「非常に価値がある」または「価値がある」と回答しています。

検索エンジンでホームページのコンテンツを上位表示させる施策をSEO(Search Experience Optimization)と言います。SEOはホームページを多くの人に発見して貰うための施策であり、CROはホームページを見てくれた人にアクションを起こして貰うための施策であると考えて頂ければ良いと思います。

コンバージョン率最適化(CRO)を実施する4つの手順

コンバージョン率最適化(CRO)を実施するにあたってGoogleが推奨している手順を説明します。

大きく分けて以下4つの手順があります。

  1. 最適化できる部分を特定する
  2. 優先順位をつける
  3. テストする
  4. 成功した結果を実装する

①最適化できる部分を特定する

まずは最適化するためのテスト項目を洗い出します。最適化できそうな項目を探すためのポイントは調査です。調査方法は主に2つあります。

1 つは定量(データ分析)調査、もう 1 つは定性(ユーザー分析)調査です。

たとえば、Googleアナリティクスは定量(データ分析)調査に役に立ちます。Googleアナリティクスによって、ユーザーがホームページを発見してからコンバージョンまでのトラフィックの経路を確認できます。このデータを分析することで、離脱率が高いページがあるなど問題を抱えていそうな箇所を特定できます。

しかし、これだけでは何が原因でそういう問題が発生しているのか理由までは分かりません。そこで、問題のありそうなページに対してユーザーアンケートを取るなどの定性(ユーザー分析)調査をして、問題が起きている理由を確認します。

分析データと実際のユーザーからのフィードバックを組み合わせることでテストのための堅牢な仮説を組み立てることができます。

②優先順位をつける

①でテスト項目を洗い出せたら次に優先順位を決めます。優先順位の決め方は色々あると思いますが、ここではGoogleが推奨している PIEフレームワーク を紹介します。

PIEはPotential, Importance, Easeの頭文字をとったものです。この記事では、それぞれ 可能性、重要性、容易さ と訳します。それぞれの意味を以下の表でまとめました。

可能性
(Potential)         
どれくらいCVやCVRの改善の余地があるかを考えます。サイト分析データとユーザーデータに基づいて、パフォーマンスが最も低い領域に優先的に取り組みます。
重要性
(Importance)
どれくらい重要なページであるかを考えます。そのページの訪問数やCV数などで判断し、重要度の高いページから優先的に取り組みます。
Ease(容易さ)テストの技術的難易度やコスト、経営陣との合意など、テスト実施の容易さを考えます。すぐにでもテストが出来てコストも大して発生しないものから優先的に取り組みます

各テスト項目に対して、この3つの指標でスコアリングし、合計スコアが高いものから優先的にテストをする流れとなります。スコアリング表の例を下に掲載します。

PIEフレームワークのサンプル例

③テストする

優先順位を決めたら、その順番通りにテストを開始します。いきなり本番環境で実装するのではなくテストツールやテスト環境で検証することをオススメします。テストツールとして代表的なものがGoogleオプティマイズです。

Googleオプティマイズの使い方については以下の記事をご参考ください。

参考:『ホームページの改善に必須!Googleオプティマイズの設定方法と3つの特徴

④成功した結果を実装する

テストで検証して、良い結果がでたものは本番環境に実装しましょう。逆にあまり良い結果が出なかったものに対しては、また仮説を立てて検証をします。このように①から④のサイクルをまわすことがコンバージョン率最適化(CRO)ではとても重要です。

SEOとCROが対立する場合の考え方

SEOとCROの対立

たまにSEOにとって良い施策とCROにとって良い施策は対立することがあります。たとえば、SEOとしてはコンテンツのテキスト量を増やした方が上位表示される一方、CROとしてはテキストを簡潔にまとめた方がコンバージョン率が高くなると考える場合があるかもしれません。

僕を事例にとると、このホームページの最終目標は中小企業診断士/Webマーケターとして仕事を頂くことです。これを踏まえて、コンバージョンは「コンタクトフォームから仕事の相談を頂く」ことになるでしょう。CROを考えるならお問い合わせを増やすためのコンテンツ設計や導線設計をする必要があります。

しかし、現時点ではドメインパワーを上げてSEOである程度流入を得られる状態を作ることを最大目的として運営しています。そのためコンテンツは検索キーワードボリュームを意識して設計し、テキストの分量や構成もSEOをある程度意識しています。いまは中小企業診断士として修業中の身ということもあるので、ホームページから仕事の相談を頂く事はあまり意識していません。

月間1万PVを超えるまでは今の方針(SEO重視)を続け、それ以降はCRO重視に切り替えていく予定です。その頃には中小企業診断士として経営者さまの役に立てるレベルになっているだろうと見込んでの作戦です。

このように優先順位を決めておくことが大切です。認知拡大のために露出を増やすことを優先するのか、コンバージョンを優先するのか、うまくバランスを取れないか検証するのか、自分のなかで軸を決めてホームページを運営しましょう。

まとめ

CROの考え方はホームページの運営においてとても重要です。ホームページを作ってそれで終わりではなく、そこからが始まりです。たとえ今はホームページで何も成果がでなくても、今回紹介した施策に取り組むことで少しずつ成果が出るようになっていくはずです。ホームページの運営は長期戦なので根気よく頑張っていきましょう!

自社だけではリソースやノウハウが足りない場合はぜひご相談ください!

全力で伴走支援してまいります!

ご相談・お問い合わせはこちら