こんにちは。グシオです。
今日のトピックは”餃子“×”地方創生”です。僕は基本的に餃子が好きなのですが、飴のなかにショウガを入れるのだけはちょっと苦手です。そうです、僕の母ちゃんの料理です。
餃子がトピックと言いつつ、いきなり餃子の話じゃなくて恐縮なのですが(笑)、僕は「矢場とん」の味噌カツを食べる為だけに神奈川から名古屋まで行ったことが何度かあります。僕は矢場とんが好きです。ただ、矢場とんのマスコットキャラに似ていると言われるのは、ちょっと待てと言いたい!そんなワケないだろう、と反論したいです。
イケメンの僕に対する友達のヤッカミに違いありません。参考までに女の子から「グシオ君に似ているよね」とよく言われるジブリのキャラと矢場とんのマスコットを下に並べて比較してみました。確かにジブリのキャラは僕に似ているかもしれませんが、矢場とんのキャラとはまったく似てないですよね?
画像引用:『矢場とん』
画像引用:『スタジオジブリ』
僕みたいに矢場とんが好きで味噌カツのために長距離移動をする人はそんなに多くないかもしれません。ただ、まったく居ないという訳でもないハズです。たとえば「さわやか」のハンバーグを食べに東京から静岡までいくのも数年前からよく見かける光景です。これらの例を見ても魅力的なグルメがある地域と全くない地域では、前者にお金が落ちるチャンスが多く生まれて地域活性化ないし地方創生に繋がる気がしませんか?
話を餃子に戻します。
神奈川県で生まれ育った僕としては「餃子を食べにいくなら横浜中華街!」と推したいところなのですが、世の中のイメージ的には「餃子」と言えば「宇都宮」もしくは「浜松」が最初に挙がることが多いと思われます。それだけ宇都宮と浜松の餃子ブランディングが上手くいっているのでしょう。
神奈川と言えば餃子よりもシュウマイの方がイメージが強いかもしれませんね。崎陽軒のブランディングのお陰だと思います。
地域活性化・地方創生を考えるうえでご当地グルメは大きな武器になりえます。ですので、ご当地グルメの開発と認知拡大プロモーションはとても重要な施策であり、宇都宮や浜松から学べることも多いのではないかと思います。
数年前から宇都宮餃子と浜松餃子の対決型のコラボ企画を見かけるようになりました。このコラボ企画が中々面白い教材になりそうだったので、今回は「宇都宮と浜松の餃子」を題材にして地方創生/地域活性化のヒントを探っていこうと思います。
余談ですが2022年4月現在、餃子の消費量NO.1は宇都宮でもなければ浜松でもなくなりました。皆さんはどこの県が一位だったと思いますか? 僕も何回も訪れている県ですが、そこに餃子というイメージは全くなかったので意外でした…笑
記事の後半でその答えも紹介したいと思いますので是非ご一読お願いします!
宇都宮vs浜松餃子戦争とは
宇都宮も浜松も餃子に関してはそれぞれ独自かつ長い歴史を保有しており餃子を活かした街づくりをしています。都道府県別餃子の消費量ランキングで長いあいだ宇都宮と浜松が首位争いをしていました。下記の表は年度別餃子の消費量ランキングです。これを見ても浜松と宇都宮は互角の戦いをしていることが伺えます。
餃子消費量 | 1位 | 2位 | 3位 |
2020年 | 浜松 | 宇都宮 | 宮崎 |
2019年 | 宇都宮 | 浜松 | 京都 |
2018年 | 浜松 | 宇都宮 | 宮崎 |
2017年 | 宇都宮 | 浜松 | 堺 |
2016年 | 浜松 | 宇都宮 | 宮崎 |
引用:『餃子の年間消費額のデータは総務省統計局の「家計調査」』
ただしこの調査結果は両市の餃子消費量あるいは購入額の実態を必ずしも反映しているとは限りません。
家計調査で示される餃子消費量とはスーパーや持ち帰り専門店など小売店での購入額を表しており、外食の消費又は購入は含まれず、さらに冷凍の餃子は含まれていません。
浜松は宇都宮よりも持ち帰り専門店が多いともいわれており市外からの観光客の購入や外食も含まれない事から、家計調査は餃子消費量の一部分でしかないとの見方があり、これによって両市が互いに意見を述べ合うこともありました。
実態はどうあれ現状としてはこの調査結果くらいしかデータに基づく判断が出来ませんし、この結果を見る限りどちらかが圧倒的に強いわけではなく五分五分の戦いを繰り広げていることから様々なメディアにも取り上げられ、いつしか宇都宮と浜松はライバル関係として扱われるようになり、餃子戦争や餃子対決と題してイベントやキャンペーンが行われるようにもなりました。
期待される 地方創生 ・ 地域活性化 への効果
この餃子戦争は地域に何をもたらしてくれたのでしょうか?
地方創生・地域活性化の観点からも多くのメリットがあります。
メディアに取り上げられやすくなり認知拡大が期待できる
対決などちょっと特別なイベントを見ると人は興味がわきやすくなります。メディアにも取り上げられやすくなるので、「浜松の餃子は知っていたけど宇都宮も有名なんだ」など片方は知っていたけどもう片方も有名だったことを始めて知ったという形で消費者に認知してもらうキッカケにもなります。
YouTuberがチャンネル登録者数を増やす方法の1つに他YouTuberとのコラボがすごく有効だという話をしたりしますが、これも原理としては同じでしょう。
ご当地イベントをすることで地域振興が貢献できる
市街の人を呼び込む為にお祭りやイベントはとても重要な施策です。ここ数年は新型コロナウィルス感染症の影響で開催中止となっていますが、宇都宮餃子祭りは毎年県内外から15万人以上が来場していたそうです。
いきなりイベントを打ち出しても、やはり知名度がなければ人はあまり来ません。特に県外からの来客も見込むのであればなおさらブランディングが必要になります。このブランディングをするうえでも餃子戦争はとても役立っていると考えられます。
「浜松っ子だけどライバルと言われている宇都宮餃子も試しに食べに行ってみるか。ついでに日光にも観光へ行こう」などという形でイベントそのものだけではなく関連施設にもお金が落ちる仕組みが作れるようになれば完璧です。
遠方でご当地に訪れられない人にも商品を買って貰え、販路拡大が期待できる
画像引用:『アイオスサイバーデパート』
ECサイトの登場により新型コロナ感染症の影響で外出自粛になってもオンラインで気軽にその土地の商品を買って貰う機会が増えています。ECサイトでも販売キャンペーンが実施され、その土地単独でプロモーションをするよりも対決形式の方がユーザーの興味を惹くので双方ともに売上の拡大が見込めることもあります。
急報!2022年ダークフォース登場で宇都宮と浜松の二強時代終焉
本題から外れてちょっと余談です。
この記事の初稿(2022年4月3日)を書いている時期に新しい動きがありました。なんと餃子年間購入量の一位の県は宇都宮でもなければ浜松でも無いというニュースが飛び込んできたのです。
みなさんはどこか分かりますか?
答えは宮崎です。
まったく餃子のイメージがなかったのでとても意外でした。そもそも宮崎へ訪れたときそんなに餃子を推しているイメージがなかったのですが…! 世はいま「宮崎・宇都宮・浜松」の餃子三国志を迎えているようです。
数年後には宮崎といえばチキン南蛮と餃子みたいに言われるようになるのでしょうか。今後に注目です!
地方創生・地域活性化の学びまとめ
〇〇と言えば△△と言うイメージが既に他の県で固まっている場合でも、その県とコラボしてプロモーションをしたりニュースリリースを出してメディアに取り上げてもらうことで大きく注目を集めることができます。ご当地グルメを知って貰うことで、視聴者がその県に興味を持ち他のことを知って貰うキッカケにもなりますし色々な情報を集めた結果、実際に訪れて貰うことにもつながる可能性があります。
地域コンテンツの認知拡大は、こういう視点で施策を打つのも良いかもしれませんね。
本プロジェクトは地域コンテンツ開発やプロモーション施策など地域活性化・地域創生に貢献することを目的に活動しています。ウチのことも取り上げてくれ!というご要望や何かお困りのことがあればお気軽にご相談ください。
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