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中小企業診断士試験後の実務補習体験談【2021年】

中小企業診断士-実務補習体験談

中小企業診断士試験後の実務補習は話に聞いていましたが想像していた以上に大変だったけれども、想像以上にやりがいがあり自分にとってライフワークとなり、これからも何らかの形で診断士の業務をしたいと思う貴重な体験でした。この記事では実務補習の体験談を紹介します

1次試験の概要『2021年(令和3年)中小企業診断士試験に完全独学で合格するまで【1次試験の概要】

2次試験記述の概要『2021年(令和3年)中小企業診断士試験に完全独学で合格するまで【2次試験の概要】

2次試験口述の概要『2021年(令和3年)中小企業診断士試験に完全独学で合格するまで【2次試験口述】

実務補習の概要

中小企業診断士実務補習は、中小企業診断士試験合格者を対象に、15日間の実習方式で実施します。
 この実務補習は、1グループを受講者6名以内で編成し、指導員の指導のもと、実際に企業に対して経営診断・助言を行います。3企業に対して、現場診断・調査、資料分析、診断報告書の作成、報告会を行います。

中小企業診断士ホームページ

 中小企業診断士試験の口述試験が終わると、試験結果を待たずに実務補習の申込が始まります。中小企業診断士に登録するためには経営診断の実務を15日分する必要があります。本業で経営診断する機会がない方向けに実務補習が用意されており基本的には多くの方が受けることになるかと思います。

実務補習は5日コースと15日コースがあります・僕は15日コースを受けましたが5日コースはすぐに枠が埋まるので要注意です。

5日コースを受けると3回目の5日コースは例年だと7月とか8月になるので診断士登録できるのが口述試験合格後から半年経過してからになってしまいます。そのため、早く診断士登録して活動したい方は15日コースを受ける必要があります。実務補習は5日コースと15日コースがあります・僕は15日コースを受けましたが5日コースはすぐに枠が埋まるので要注意です。5日コースに申し込んだけれどやっぱり15日コースにしたい等の変更要望はお問い合わせすれば枠が空いていれば対応してくれます。

令和4年2月開始の15日コースの場合は2月4日~3月14日まで研修があり合計3社の経営診断をしました。実務補習は基本土日ですが他にも月曜日に3日、金曜日に3日あり約1か月半の間に計6日有給休暇を取らなければなりません。これが会社員にとってツライ所でした。幸い僕の会社は理解をしてくださり有休を取得できました。感謝ですm(_ _)m

実務補習前

中小企業診断士実務補習テキスト(冊子)

実務補習登録すると実務補習テキストが送付されてきます。加えてMcSSなるツールのスタートアップガイドも来ます。McSSは財務分析をするツールであり、実務補習で財務担当になった人は必須で使うことになります。

実務補習初日の数日前になると指導員から連絡が来ます。指導員によってやり方が違うようですが僕の場合は最初にメールが来て、その後MS Teamsに誘導され、以後Teamsでやり取りをする形でした。

Teamsで皆で自己紹介を投稿しましたが、僕のチームはみんな同年代だったので良かったなと思いました。あとは一緒に居て疲れる変な人が居なければ良いなと心から祈っていました(笑)

試験前の作業としては先生から1回目の経営診断先に関する資料を共有され、事前にその業界のことや質問事項について固めるということをしました。

通常実務補習は6人体制なのですが、僕たちの班は5人とのこと…だったのですが1人辞退されたとのことで4人でやることになりました。4人と聞いて人的リソースが減って大変になるのではと怯えていましたが結果的に5,6人ではなく4人チームで良かったと思います。理由は以下が挙げられます。

  • 6人だろうと4人だろうと1人あたりの担当レポート分量は変わらない
  • 経営者へのヒアリング時間は何人チームであっても一定なので自分の分野に関する質問が沢山できる
  • 意思決定が速く全員の作業進捗報告がすぐ終わる→毎回4日目の昼には一通り作業完了して午後は暇だった
  • 人数が少ないぶん経営者への報告時間も相対的に減るので、経営者が話の途中で飽きにくい

もちろん4人チームとなるデメリットもあります。中小企業診断士に合格する方は優秀な方ばかりであり、多くの方が面白いバックグラウンドを持っていたり良いキャリアを積まれています。そういった方の話を聞くのはとても刺激的であり、ディスカッションするときにも勉強になることが多いです。なので、ユニークな方と触れ合って仲良くなる機会が減るのは勿体ないことだと思いました。

実務補習期間

実務補習初日にメンバーと初顔合わせ。ほんっとに皆気さくで優秀な方々ばかりで良いメンバーに恵まれたと思いました。一緒に作業がやりやすいだけではなく、刺激を貰えることが沢山あり、みんなの足を引っ張らないよう頑張らなければと自分の能力の底上げも出来た気がします。

実務補習は1社につき5日かけて行います。1日目はヒアリング、2日目~4日目はレポート作成、5日目は診断報告となります。

小売、飲食、製造の3社を担当し、いずれも個人事業に近しい形態でした。なので、人事戦略などを考える機会は少なく基本的には経営戦略、財務戦略、営業戦略が主となり、後は状況に応じて何か追加される感じでした。

1回目は全員初顔合わせであり、中々誰がどの戦略を担当するかも決まらずヒアリングの質問を考える時間があまり取れませんでした。僕のヒアリングは結構ボロボロだったと思います…(笑)

ヒアリング後、本当に提案なんて作れるんだろうかとかなり不安になった所で初日が終了。2日目SWOTをみんなで考えたのですが、2次試験のおかげでチーム全員の考え方に共通の理解が生まれ、話が割とスムーズに進んだと思います。2次試験記述をやっていたときは何だこの問題…と思っていましたが、実践でかなり役立つことが分かりました。2次記述試験の考え方をベースにしながら試行錯誤して提案を考えました。そして考えをまとめてレポートを頑張って仕上げていきます。レポート作成の経験のお陰でこのブログを書くのも苦ではないです(笑)

ヒアリングから診断報告までに一週間以上間が空くので、そのあいだ会社の仕事の前後にレポート作成を進めることになります。毎日毎日結構追い込まれていて、エナジードリンクの消費が進みました。

どうにかレポートを作り終えて、診断報告をします。一人あたりに与えられるプレゼン時間は10分で、多くの人が10分をオーバーしてしまうと思います。僕も1社、2社目はオーバーしてしまいました。レポートのページ数が15ページ前後を求められており、レポートを見ながらプレゼンすることになるので1ページあたり1分も時間をかけられない訳です。重要なところに絞って話をする必要がありました。そんなこんなで1社目の診断報告が終わったと思ったらその翌日から2社目の事前調査が始まります。心が休まるタイミングなどありません。

そんなこんなで実務補習を進めていくと3社目になるころにはチームの連携はかなり効率化され、システマティックに作業を出来るようになります。15日コースはずっと同じメンバーでやるのでチームとしての動き方が先鋭化されていくのところがメリットの1つだと思います。

このころにはレポートのデザインにも気を配れるようになり、SWOT分析や3C分析のフレームワークもWORDの表スタイルを使うのではなく自分でデザインして使いました。

もし、このフレームワークのパワポ素材欲しい方いたらあげますのでTwitterなどで連絡ください!

3回目の報告は全員が10分丁度で報告を終えられ、気持ちよく全日程を消化できました。

実務補習は2月の寒い時期から始まりましたが終わりの頃には3月半ばでだいぶ暖かくなり、季節の変化を感じ取れました。それだけ長い期間やっていたのだと感慨深くなりましたが、終わってみればあっと言う間だったなとも思いました。同期の方々はみんな良い人たちで、これからも仲良くしたいです。

また指導員の先生も含めて集まる機会を作れると良いな。

実務補習後

実務補習が終わったあとは解放感MAXでした。もう勤務時間の前後に診断士の問題集を解いたりレポートを書いたりすることもありません。試験や実務補習が終わり約1年振りにヒマになって何をしようかな…と考えた結果、いままさにこのブログを書いている次第であります(笑)

次は行政書士か社労士、ITストラテジーあたりをやろうかとも考えましたが登録後のランニングコストもバカにならないですし、ダブルライセンスにしたところで今の会社を辞める気がない自分にとってあまり意味がない気もしたのでインプットではなくアウトプットをした方が良いのかなと思ったことが理由です。

暇さえあればやっていた全国各地のぶらり旅の経験やWebマーケティング会社で勤めている経験、中小企業診断士としての知見を活かして全国各地の地域の魅力を伝える活動や地域活性化に貢献できる活動をプロボノもしくはボランティアとしてやっていきたいと考えています。当面はこのブログで中小企業診断士やご当地の魅力について発信に注力する予定ですが、もし中小企業診断士の知見やWebマーケティング、動画制作でお困りの地方団体様がいらっしゃいましたらぜひTwitter等でお気軽にお声がけください!