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【2023年最新版】はじめてのYouTube広告!基本的な特徴ややり方を解説【中小企業診断士と学ぶWebマーケティング】

はじめてのYouTube広告特徴とやり方を中小企業診断士が解説

この記事ではYouTube広告に何となく興味あるけどやったことがない方を対象に、YouTube広告でどのようなことが出来るのか、どのような特徴があるのか、どうやって広告を出稿するのか等の基本的なことについて普段広告代理店でWebマーケティングをしている中小企業診断士が解説します。この辺りを最低限知っておけばYouTube広告の実施可否判断をしやすくなるであろうという視点でポイントを抑えていきます。

これからYouTube広告を試そうと考えている企業の経営者やマーケティング部門の方、リスティング広告などの次の一手としてYouTube広告を提案しようと考えている中小企業診断士、経営コンサルティングの方のお役に立てれば幸いです。

ただし、YouTube広告の生命線である動画クリエイティブのディレクションについてはまた別の記事でご紹介します。TikTokもそうですが動画のクリエイティブは奥が深いので1記事の1章のなかだけでお話ししても、あまり有用な情報をご提供できないと考えたためです。

YouTube広告の特徴

YouTube広告の特徴は、なんといっても世界最大級の動画プラットフォームであるYouTubeに広告を出せるということでしょう。2022年時点でYouTubeのアクティブユーザー数は約9,300万人いるとされています。このなかから、年齢や性別、居住地、世帯年収や子供の有無、興味関心があるもの などでターゲティングをして自分がターゲットにしたいユーザーに対して広告を配信することができます。

また、動画広告のために音や動きなどを利用することでバナー画像やテキスト広告と比較して時間をかけて自社のPRができたり印象を残しやすいというメリットがあります。

YouTube広告の種類

YouTube広告には大きく分けて以下の種類があります。この記事は2023年2月に初稿を執筆したものですが、たまに広告の名称が変わったりするので最新情報をなるべく見るようにしましょう。

インストリーム広告

インストリーム広告
引用:『YouTube公式ヘルプ

インストリーム広告は、YouTube および Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリで配信される動画の再生前後または再生中に広告が表示されます。ユーザーに動画をしっかり見せて訴求したいときに有効で商材にも依りますがブランディング目的でも購買促進でもどちらも使えます

インストリーム広告にはユーザーがスキップ可能なものと不可なものがあります。スキップ可能な広告は5秒立つとユーザーは広告をスキップできます。一方、スキップ不可の広告は、15 秒以下の動画広告を全てユーザーに見せることができます。

スキップ可能な広告はCPV単価制と呼ばれ、ユーザーが30秒間動画あるいは最後まで動画を視聴するか30秒経つ前に動画を操作した場合に料金が発生します。つまり、ユーザーが動画をしっかり視聴するか何らかのアクションをした場合にのみに広告料金が発生します。

一方、スキップ不可の場合は目標インプレッション単価制と呼ばれる、広告の表示回数で広告料金が発生します。つまりすべての人に強制的に広告を見て貰える一方で、その広告に興味のない人にも配信されて配信料金に加算されてしまうという留意点があります。

インフィード動画広告

インフィード動画広告
引用:『YouTube公式ヘルプ

インフィード動画広告は、YouTube の関連動画の横、YouTube 検索結果、YouTube モバイルのトップページなどで自分のYouTubeチャンネルや投稿動画をアピールするために使用します。

インフィード動画広告は、動画のサムネイル画像とテキストで構成されます。ユーザーがクリックすることで動画が再生される仕組みです。広告がクリックされると、YouTubeの動画再生ページかチャンネルホームページで動画が再生されます。

今まで実際に広告配信してきた体感だと、インストリーム広告は少ない時間とはいえ強制的に動画を見せる一方、インフィード動画広告はユーザーがクリックしてから動画が流れる、つまりユーザーが自発的なアクションを起こさないと動画が流れないということから比較的ネガティブな印象を持たれにくい配信方法です。とはいえ、広告と言うだけで条件反射的にネガティブな反応をする人もいらっしゃるので、そこは留意する必要があります。

YouTubeチャンネルの宣伝をしたいときに一番オススメの広告配信方法です。

バンパー広告

バンパー広告
引用:『YouTube公式ヘルプ

バンパー広告もインストリーム広告と同じように動画の再生前、再生中、または再生後に表示されます。インストリーム広告と違う点は6秒以内という短い時間の動画を強制的に見せる点です。一言PRや短くて覚えやすいメッセージをたくさんの人に見せたい場合に利用することが多いです。

また、バンパー広告はそれ単体でやるというよりは第二弾、第三弾と続けたり、バンパー広告のあとに他の広告も実施することでブランド想起率を高める為に使われることが多いです。ちなみに僕はバンパー広告で成果を実感できるほどうまく使いこなせたことはありません……(笑)

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告
引用:『YouTube公式ヘルプ

アウトストリーム広告は、より多くの顧客にリーチできるよう、モバイルで動画広告のリーチを拡大するときに使用します。アウトストリーム広告では、音声なしで再生が開始され、ユーザーがタップするとミュートが解除されます。アウトストリーム広告は、リーズナブルな費用で動画のリーチを拡大することを目的としています。

留意点としてアウトストリーム広告は唯一YouTubeでは配信されないことです。モバイル専用広告で、Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリにのみ表示されます。

マストヘッド広告

引用:『YouTube公式ヘルプ

新しい商品やサービスの認知度を高めたい場合や、短期間で大規模なオーディエンスにリーチしたい場合(販売イベントなど)に使用します。マストヘッド広告は、Google の営業担当者を通じて予約ベースでのみ利用できます。

一番YouTubeで目立つホームフィード面でデカデカと表示されるので注目を集めやすいことが特徴ですが、テレビCM並の金額が発生する可能性があります。僕はマストヘッドはやったことないので金額感や費用対効果はあまり分かりません。

YouTube広告の配信方法

最初に以下を用意します。

  • Googleアカウント
  • Google広告アカウント
  • YouTubeチャンネル
  • 広告に使う動画

まずはYouTubeチャンネルに広告に使う動画をアップロードしてください。公開設定は通常公開でも限定公開でも問題ありません。アップロードしたら動画のURLをメモまたはコピーしておきます。

次にGoogle広告アカウントを開きます。

今回は昔プライベートで検証用に作った広告アカウントを使用してやり方を解説します。

Google広告画面

広告アカウントを開いたら左メニューの「キャンペーン」を選択し「」マークをクリックし「新しいキャンペーンを作成」を選択します。

目標設定

広告の目標を設定します。だいたい「販売促進」や「商品やブランドの比較検討」、「ブランド認知度とリーチ」あたりを選ぶことになるかと思いますが今回は「目標を指定せずにキャンペーンを作成する」で次へ進めます。ただ、自分の達成したいものに近しいものを選ぶ形で問題ありません。

キャンペーンタイプから「動画」を選択します。

動画設定

キャンペーンのサブタイプを選択します。

動画リーチキャンペーンは先ほど紹介した動画の広告種類のなかから任意のものを選択可能です。広告シーケンスは定義した順序で一連の動画をユーザーに表示することで、商品やサービス、ブランドのストーリーを伝えることができます。各シーケンスキャンペーンは一連の「ステップ」で構成され、シーケンスの各ステップ内には広告グループと動画広告があります。

はじめてYouTube広告をやる方は動画リーチキャンペーンで雰囲気をつかむ方が良いと思います。今回も「動画リーチキャンペーン」を選択します。

次に広告の種類を選択します。今回は「効率的なアプローチ」を選択します。

動画url

キャンペーン名や予算の設定、配信方法などを選択してきます。そして画面中段の上記キャプチャ箇所が現れたら先ほどコピーまたはメモした広告動画のURLを赤線の箇所に入力します。じつはこれ、自分のチャンネルの動画でなくても登録できるので、今回は東京都の診断士協会中央支部のチャンネルの動画を適当にお借りして例にとっていきます。

広告の様子

最終ページURLには広告動画を見た人に見てほしいホームページのURLを入力します。広告名は自分が分かりやすいものにします。

そして「キャンペーンの作成」へ進めていきます。

キャンペーン一覧に作成したキャンペーン名が表示されました。

あとは動画の自動審査を待ち、審査に通過後広告が順次配信されます。

最低限この辺りだけ抑えていれば広告配信が出来ます。

実際に配信する場合はトラッキングコードを入力したり、ターゲティング設定や広告の配信スケジュール設定、プレースメントの設定など、より良い効果を出すためにもう少し色々と細かく設定しますが、それは中級編としてまたの機会に解説します。

まとめ

YouTube広告は動画を使うことでユーザーに多くの情報を共有することができます。ただし動画クリエイティブの制作コストがかかったり、ブランディング目的の配信だとどれくらい成果が出たのか計測しにくいなどの問題もあり施策の設計は十分な検討が必要になります。

もし自社だけでは躓いてしまう場合はWebマーケティングに強い中小企業診断士に相談する手もあります。お困りのことがありましたらお気軽にご相談くださいませ。